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違っていい。間違っていい。

4月から始まったアクティブサイエンスを約半年経験してきた中学1年生たちの様子を見に、特別アドバイザーとして関わっている麹町女子学園中学校・高等学校の授業にお邪魔してきました。
今日のテーマは「物質の密度」。電子秤で質量をはかり、メスシリンダーに入れた水を使って体積をはかって、密度を割り出します。先生が「メスシリンダーを使ってどうやって体積を出す?」と問いかけると、「水を入れて、調べたい物質を入れて、増えた目盛りの分ではかる」と教科書にある方法を挙げる生徒が多い中で、1組だけ「満タンに水を入れたところに物を入れて、溢れた水の量ではかる」というアイデアを挙げたペアがありました。

アクティブサイエンスでは、他の人と違ってもいい、間違ってもいいというのを大切に伝えています。このペアはどうするのかなと見ていたら、自分たちだけ違う実験方法であることを特に気に留めず実験を始めました。先生もTAもそれを咎めるのではなく、その実験の精度をどうやって上げていくか声をかけていきます。
周りに合わせがちな中学生という年代で、自分たちだけ違うことを堂々とやれるって結構すごいですよね。しかも、教科書通りのやり方でやった他のペアより理論値に近い密度を出していたので、本人たちも「私たちすごくない!?」と満足顔。自分たちの力で手に入れた知識やスキルは、納得感が違います。
また、1円玉と10円玉の密度を調べていた他のペアに、僕が財布から100円玉と500円玉を取り出して「ついでにこれも調べてみてよ」と渡すと、億劫がるでもなく「ねぇねぇ!新しいのもらえたよ!やろやろ!」と追加実験を始めました。授業の課題を“先生から与えられたもの”ではなく、“自分たちがやりたいもの”と感じられる主体的な探究心の芽生えを感じました。
入学からたった半年ではありますが、アクティブサイエンスの学びは少しずつ生徒さんたちに変化をもたらしています。あるいは、生徒さんたちが本来持っていた良さを抑圧されることなく発揮できているのかもしれません。
一人ひとりの考え方の違いや、得意不得意の違い、そして上手くいかなかった間違いまでもポジティブに活かしていくアクティブサイエンスを、この後高校卒業まで6年間続けた生徒さんたちがどのように成長していくのか楽しみでなりません♪

▼アクティブサイエンスの新しいインタビュー記事が公開されました
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